8月にコロナの猛威?冬までにワクチン接種を!(令和3年8月)

8月にコロナの猛威?冬までにワクチン接種を!

 東京オリンピック2020、感動的な毎日が繰り広げられていますが、その影で、とんでもない猛威が広がりつつあります。デルタ株です。詳細は『コロナの自宅療養こそ漢方を!』に書きましたので、お読みください。

 世界で過去に発見されたコロナウイルスは今回の新型を含めて7種類あります。その内の4種類は普通の感冒ウイルスです。コロナウイルスは、インフルエンザのように飛沫や空気で感染するので、空気が乾燥した冬に多く流行するという特徴があります。
 ところが、変異コロナウイルス、デルタ株は、今は夏なのに、冬の第3波以上の流行になって、三密を避けていたのに感染した人もいます。
 ということは、デルタ株はとてつもなく感染力が強いということであり、秋になれば、空気が乾燥して、漢方的にも呼吸器系に負担のかかる季節なので、さらに流行が拡大すると思われます。 本格的な流行期に入る冬までにワクチン接種が終わらないと、大惨事になりかねないのです。
 ただ、 『コロナの自宅療養こそ漢方を!』にも書きましたが、過去に歴史上の大きなパンデミックをいくつも乗り越えてきた漢方薬を活用すれば、何とか乗り切れるかも知れません。
 しかし、日本国民全体のことを考えると、漢方資源は生薬資源なので、急に増産できないため、やはり、ワクチンが真の救世主だと思います。

 今回のワクチンは全く新しい機序のワクチンなので、副作用のリスクを心配して接種をためらっている人がいるようですが、人が生きている限り、様々なリスクは常に存在します。漢方の太極論から考えても、陰陽がペアで存在している限り、リスクがゼロにはならないのです。
 多くのmRNAワクチン接種が進んだ結果、嬉しい誤算?=新たな免疫活性化機序が加わって、予防効果を高めていることがわかったのです。
 従来のワクチンのように 抗体産生を促すだけでなく、 mRNAワクチンを取り込んだ細胞が、大量のインターフェロンを放出して、強力にキラーT細胞を活性化していたのです。この細胞が活性化すると、感染細胞を死滅させるだけで無く、癌細胞も押さえることができる可能性があるのです。

 当院でも、できる限り、診療時間を短縮してワクチン接種を増やしてきましたが、今はワクチン供給が不安定なため、接種規模を縮小するように要請されています。
 当院では できるだけ多くの人にワクチンを打っていただきたいと思っています。ワクチンの副反応を恐れることはありません。出たとしても1~2日で、長引いても漢方薬で対応できます。

 当院の診察室には、私の母が製作した本物のイチゴを乾燥させて押し花にしたアリとキリギリスの絵が掛かっていますが、キリギリスにならないように、冬の大流行に備えるために、コロナのワクチンをできるだけ早く打ってくださいね。

関連記事