アトピー性皮膚炎のステロイド療法と本質的な治療

アトピー性皮膚炎に対してステロイド軟膏を用いることは、皮膚科学会のガイドラインにおいて推奨されています。私も、ひどいアトピーで炎症が強い場合には、まず、ステロイドで症状を鎮める必要があると思います。

ただ、アトピーの本質は、炎症にあるのではなく、炎症を起こしやすくする基本体質、つまり胃腸虚弱や、皮膚のバリア機能の低下や、冷え症といった新陳代謝の低下や、便秘に伴う皮膚の乾燥や、ストレスによる白血球成分の顆粒球の増加など、様々な要因による結果として皮膚炎になっているので、皮膚炎だけ抑えても良くならないのはこのためだと考えています。

東洋医学的には、虚熱という概念で説明されます。つまり、陰陽のバランスが崩れて、陰の働きが不足したために、陽の気がバランスを失って、表向きは炎症という状態になっているので、熱を取っても治らない。陰の気を補う治療が本質的な治療になるという考え方です。

従って、ステロイドを使うかどうかは本質的な治療ではありません。本質的な治療を考えた上で、目前の辛い症状を軽減するためにステロイドを含めた消炎剤を使うのであれば、さしたる問題はないのではないかと考えています。