秋の長雨シーズンと漢方薬(令和2年9月)

 そろそろ秋の長雨シーズンに入りますね。立春から起算して二百十日、二百二十日、9月上旬頃は、昔から農家の厄日と言われ、台風などの風水害が多くなる頃と言われ、今日は9月9日、重陽の菊の節句です。

 この風水害の影響は、農家だけでなく人にも及びます。風邪(ふうじゃ)、湿邪(しつじゃ)といって、夏バテでヘトヘトに疲れて、胃腸が衰弱している人が増えるこの時期に、風と湿気の影響を受けると、胃腸がくたびれている人に、めまいや耳鳴り、頭痛を起こし、酷い時には、吐き気やめまいで頭が割れそうになり、目の前が真っ暗になって、起きられなくなることもあります。

 扇風機や冷房の風に当たり続けたり、湿気が多かったり、冷たい水を飲み過ぎたり、脂っ濃い食事を摂り過ぎたりして胃腸を弱らせると、気血水の流れがとどこおって、「痰飲」(たんいん)という病気に罹りやすくなります。

 頭に痰飲が起きると、頭痛やめまいや耳鳴りが起きやすくなり、お腹の気血水が停滞すると、胃もたれや下痢軟便を起こしやすくなり、下半身が痰飲になると、足がとても重く怠くなって、関節痛を起こしたりします。

 これを予防するには、まず、寒暖差が日増しに大きくなるので、夜に体を冷やさないように注意してください。同じ理由から、冷たい物を飲み過ぎたり、食べ過ぎたりしないで、秋に備えて、ネギや生姜などの体の温まる食材を増やしてください。胃腸に負担がかかる高脂肪食やコンガリきつね色の焦げたものを、飲んだり食べたりしないようにしましょう。つまり、コーヒーやチョコやクッキー、唐揚げ、トンカツなどは、取り過ぎるとよくありません。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品も、かなりの高脂肪食です。

 すでに体調不良になってしまったら、漢方薬で、気血水の循環バランスを取り戻す工夫をする必要があります。湿気が少なくなって気候が安定するまで、利水効果があって胃腸を元氣にする漢方薬を続けていると、残暑の疲れを癒すことができますよ。

 お彼岸を過ぎると、また、気候が変化して、秋モードになっていきますから、それまでに、夏の影響を解消しておきたいですね。

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