令和5年立春を迎えて

 本日は2月4日の立春で、前日の節分には、玄関や勝手口にイワシの頭を付けた柊(ひいらぎ)を差して、神棚に供えた豆に神仏への感謝を込めて「鬼は外、福は内」と豆まきをしたり、その年の福徳をつかさどる歳徳神が巡る方向に向かってその年の吉象を祈りつつ恵方巻きを食べたりと、日本人は日々の生活の中で季節の節目毎に様々な年中行事を行っています。

  日本の年中行事は、神道に由来するものが多く、自然の恵みの奥に人と同じ心が宿った八百万の神々がいらっしゃると感じて、その神々への感謝を形に表したものです。
  私は若い頃に信州の御嶽山で修行をされた神主、小西繁光先生から神が実在することを教えていただきました。また小西先生が亡くなられてから数年後にF先生に出会い、さらに実在の神を行じる「神人合一の道」を学ばせていただきました。現在も日々の診療の中で研鑽させていただいています。

  日本古来の神道は、太陽神である天照大神が天孫降臨の時に人々に伝えた三大神勅に基づいています。天壌無窮の神勅、宝鏡奉斎(同床共殿)の神勅、斎庭稲穂の神勅の三つです。
  日本人は、八百万の神々のお蔭で、年中行事を通して自然の恵みや人々への恩を常に意識して、感謝の心を忘れないという風習を培ってきました。
 藤原正彦先生の著書「国家の品格」で日本の国柄は「卑怯を憎み惻隠の情を大切にする武士道精神」とおっしゃっていますが、その惻隠の情は、八百万の神々への感謝の祈りから生まれたものだと思います。

  人の健康や運勢を判断する上で1年で最も大切な日である節分と立春を迎えた今日、気学は四緑中宮の年、干支は癸卯の年が始まりました。人それぞれに象意は異なりますが健康面や運勢面でまた一つ改善できる新たな年の始まりです。
  病気も困窮も太極観として視れば、年輪を刻んで逞しくなるための素晴らしい経験です。
 癸(みずのと)という困窮(水気)の最後の年の、卯(春の訪れ)という飛躍の働きが世界に及び、四緑(しろく)中宮の働きで調っていく年と思って頑張りたいと思いますので、どうか宜しくお願い申し上げます。