お盆とお正月は日本人のルーツです

 今年、令和4年(2022年)8月14日、お盆の中日に菩提寺へ墓参に行ってきました。本堂では大勢の方々が集まって新盆のご供養の最中でした。

 日本はもともと神道の国で、盆暮れ正月にはご先祖様がこの世に帰ってきて子孫と楽しく過ごすと言い伝えられ、日本人のルーツである日本神話にあるように、天皇が天津神の子孫であり、神道ではすべてのご先祖の始まりは神様です。ですから、お盆と正月は神様やご先祖様と親しく交流する日と定められたそうです。

 江戸時代にも『藪入り』といって旧暦の1月と7月の16日に全国一斉に商家の奉公人がお休みをとって実家に帰って氏神様や祖霊を祭っていました。 この風習はユダヤ教と全く同じだそうです。

 この風習はいつから始まったのでしょうか。日本に仏教が伝来した飛鳥時代、外交担当の蘇我氏が仏教を擁護し、朝廷の神事に携わる物部氏や中臣氏が仏教に反対して争っていましたが、その争いを鎮めようと四天王に祈願した聖徳太子と蘇我氏がものの見事に勝利して、その感謝の証として四天王寺を建立しました。
 聖徳太子は、今後いっさい宗教的争いのない世にしようと、天皇の政(まつりごと)は神道で行い、鎮護国家と民衆の信仰には仏教を取り入れて、正月を神道で神を祭り、お盆を仏教で先祖を供養するという制度を定められたそうです。

  私は中学生の頃に、ある神社の神主さんと親しくなり、人は死んでおしまいではないことを教えてもらいました。28歳で出合った私の人生の師と尊敬する方からも、さらに詳しく神仏や守護霊さんの存在やご先祖のことを教えていただきました。
 人は死んだら霊界に生まれて、お盆や正月にはこの世に帰ってくるのだそうです。 この世と同じような修行があの世でもあり、生まれ変わり、死に変わりして、たましい(魂)の経験知を積んで、進歩向上しているのだそうです。

 ですからご先祖の皆さんは霊界修行をお休みして子孫に会えるお盆を、江戸時代の藪入りを待つ奉公人のような気持ちで、心待ちにされているのだそうです。

 お盆やお彼岸の頃に決まって体調が悪くなり、けがをしたりするのは、現実界では気候の変動が大きくなるために体調不良を起こしやすくなるからですが。
 しかし、霊界では、生きていた時に辛く苦しい思いを抱えたままで亡くなったご先祖が、霊界でもそのまま苦しんでいると、お盆に帰ってきて子孫に憑いて助けを求めてくるので、体調不良になりやすいのだそうです。

 このような時は「この世で経験した肉体の傷や痛みの辛さは死んだときに肉体が荼毘で焼かれて燃えて無くなったのですから、今も痛く感じるのは生きていた時の記憶が痛みを感じているだけだと思いませんか。あの世は時間と空間を超越した世界ですから、この世に生きていた時の楽しかったことを思い出して、痛く辛かったときのことを忘れれば、楽しかったときの霊体になって痛みや辛さは消えると思いますよ。霊界は思いの世界ですから、お経にあるように、この世の辛かったことは忘れてくださいね。私達もご供養させていただきますから、霊界で幸せになってくださいね」とお話しして、そのご先祖に納得していただければ、体調は良くなると思います。

 霊界は心の世界ですから、時間と空間を超えて、生きている人の心とつながっています。時間と空間を越えると言うことは、自分の前世ともつながっています。人は父母からもらった肉の衣服を魂(たましい)にまとってこの世に生まれ、肉の衣服がボロボロになって使い物にならなくなったときに、肉の衣服を脱いで、魂の故郷(ふるさと)であるあの世へ帰るそうです。

 また、この世は魂(たましい)の学校だそうです。心温かい素敵な人も、冷酷無比な人も、同じ地面の上にいますから、ああいう人になりたいなとお手本にしたり、あんな人にはなりたくないと反面教師にしたり、良い経験も悪い経験も全て心の栄養になって、魂が進歩向上しやすいのだそうです。
 この世の全ての経験は、学校の課題のように好き嫌いを越えてやってくるものであり、魂の進歩向上のためにあるものなので、良いことも悪いことも、前世と来世を俯瞰している神仏の目から見れば、全てが良いことなのだそうです。

 だから私達もそのように受け取って、『自分の足りないところを教えてくれて、育ててくれて、ありがとうございます』と神仏やご先祖様に感謝して元気に生きることが大切なのだそうです。

 すべての仏教の共通の基本教典である『般若心経(はんにゃしんぎょう)』にも、この世で見たこと感じたこと思ったこと全てが『空』で、本質的なことは何も無いのだから、この世のことに執着せず『渡れ渡れ。この岸から彼の岸に、渡れ渡れ』と言っています。

 この世でもあの世でも、魂は常に進歩発展して、進化し続けているそうです。このことを生きている人々も、すでに死んであの世に往かれた人々も、全員が自ら意識して、もっともっと幸せになっていただきたいと、このお盆休みに思い、このブログを書かせて戴きました。神々様、仏様、ご先祖の皆さん、ありがとうございました。これからもどうか宜しくお願いいたしますね。