健康と世の中は太極論で動く/令和4年4月

 桃の花から桜の花の季節になりました。
4月の新年度を迎えて、学生は入学式や新学期に期待を燃やし、社会では新入社員を迎えて、新しい希望の風が吹く季節ですが、

 現実は、毎日ウクライナの悲惨な戦争のニュースばかりで、景気の先行きは暗く、物価高が先行して給料は上がらないし、この先、どうなってしまうのだろうと誰もが思います。
 漢方医学の真髄は陰陽太極論にあります。その元となった易経は、この世の中の森羅万象、自然も政治も経済も人生も、すべてが陰陽太極論に従って動いていて、六十四の卦であらわせると書いています。

 現状では第三次世界大戦になってもおかしくないような状況ですが、陰陽太極論からみれば、日本が敗戦の焼け野原から完全復興したように、世界中にはびこる陰や悪が極まりつつある今だからこそ、その後には素晴らしい陽や善が生まれるのであり、世界の恒久平和を築く人類の叡智が結集しつつある時なのだろうと、解釈できると思います。

 漢方医学の陰陽太極論は2000年の歴史を経て今も歴然と残って、活用されてきたのですから、この太極論によって、人の健康だけでなく、政治も社会も動いているのです。
 このままでは人類が困り果てるから、振り子の原理と同じように陰陽太極論によって、必ず恒久平和が訪れるに違いないと信じています。

 どんな病気も全く同じです。陰陽太極論で変化しますから、必ず良くなる局面があります。人は病気では死にません。桜の花が散るように太極論に従って寿命で死ぬのです。
 桜の花が散っても、実をつけ、種になり、また芽を出して枝葉を伸ばすように、太極論に従って陰陽の消長を繰り返しながら、子々孫々に人類は生き残り、文明文化を発展させていくものですから、社会の情勢に振り回されず、希望の風が吹く季節の心を取り戻して、心身の健康を保ってくださいね。