幼児学童のアレルギー体質とアレルギー性鼻炎への舌下免疫療法の勧め

アレルギー性鼻炎が特に小児で増えているそうです。 幼児から学童期で30~50%に認められ、通年性(特にダニによる)アレルギー性鼻炎が多く、小児ではスギ花粉症よりも頻度が高く、スギ花粉症は、学童期以降に増加する傾向があるそうです。
アレルギー性鼻炎は、ぜん息やアトピー性皮膚炎などの他のアレルギー疾患が併発したり、悪化させたりすることも多いので、鼻をグスグスさせていたり、カゼが長引きやすかったり、年に数回の間欠型気管支喘息が認められる場合は、ダニの舌下免疫療法によって症状が軽減し、内服薬が減量でき、3年から5年で体質を改善することが可能だそうです。
今年の日本小児科学会の講演で先ほど(2025/04/20)聴いたことですが、舌下免疫療法が広く普及してきた結果、小児(5歳から10歳)と成人との比較検討で、副作用、過剰アレルギー反応など、小児の副作用は、頻度も強さも成人と変わりなかったとのことです。
当院では、舌下免疫療法を保険適応開始当初から、成人に対して積極的に行ってきましたが、これからは、積極的なアレルギー体質改善のため、以前から行っている腸内細菌叢の改善と幼児期の慢性便秘傾向の漢方治療に加えて、5歳から安全に始められる舌下免疫療法をお勧めすることにいたしました。