本来の睡眠機能を高める当院の不眠症治療

★当院の不眠症治療は、従来の睡眠薬を全く使用しない治療
本来の睡眠機能を高めて、睡眠の質を改善して、免疫力を高め、心身を元気にする治療をおこなっています。
★昼モードと夜モードの日内リズムが大切
人は、日中にセロトニン優位の昼モードで元気に活動し、夜間にメラトニン優位の夜モードにして、ぐっすり寝て休んで疲労物質を代謝し、免疫力を高めて老化細胞を取り除き、新しい元気な細胞を増やして、翌日の活動のためにエネルギーを充填しています。
具体的には、漢方薬で、日中にオキシトシンやセロトニンを増やし、夜にメラトニンを増やす漢方生薬が発見されています。免疫力を高めて疲労物質や老化細胞を取り除ける効果が期待できる漢方薬があります。漢方治療で「気血水」を充実させ、循環を良くして、健康的で自然な睡眠が得られる治療を行っています。
★不眠症は不安神経症の一症状
まず自律神経の緊張を緩和する漢方薬や、不安を軽減する安神作用とオキシトシン神経(愛情と絆と安心感をもたらす神経)を活性化できる漢方薬などで不安を軽減すると、睡眠の質が改善します。
★従来の睡眠薬と全く異なり、覚醒信号だけを抑制する睡眠薬
それでも不眠が残る場合は、覚醒を維持するオレキシン神経の働きだけを抑えて、睡眠システムに一切触らず、依存性のない、オレキシン拮抗薬(ベルソムラ、デエビゴ、クービビック)の3剤を使い分けて、入眠障害や中途覚醒を改善します。
★夜モードを維持するメラトニンの働きを助けるラメルテオン®
メラトニンは高齢化に伴って不足していく脳内ホルモンで、ラメルテオンによってメラトニンの作用を高めて、睡眠の質を数段高めることができます。
当院では、以上の治療を組み合わせることによって、睡眠が持つ本来の役割である、疲労した心身をリセットして、翌日の元気な活動に備えるという治療を行っています。
★従来のベンゾジアゼピン系不眠症薬は、抗不安作用があるため不安や緊張の強い人には有効ですが、睡眠機能に必要な「レム睡眠期」を減らし、筋弛緩作用、記憶障害、日中への持ち越し作用があり、長期に服薬してから急に断薬すると、反跳性不眠、筋関節痛、易怒性亢進などの離脱徴候が出やすいという依存性の高い副作用があるので、当院では用いていません。
★市販のドリエルなど抗ヒスタミン作用のある睡眠薬も、脳のヒスタミン神経活動が抑制されるので、学習・記憶力の低下、易怒性亢進、食欲亢進などの副作用があり、薬剤耐性と依存性があるので、当院ではお勧めしていません。
★寝酒など、アルコール類は、寝付きを良くしますが、睡眠機能に必要な「深睡眠期」を抑制するので、熟眠感(ぐっすり寝た感覚)がなく、翌朝に疲れが残るようになります。耐性や依存性があるため、アルコール依存症が心配です。