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けんご(院長)

花粉症はほんとに辛いですね。なった人でなければ分かりませんね。当院では治療効果を高めるためと、アレルギー体質改善のために抗アレルギー薬と漢方薬を併用しています。

 花粉症の最盛期に(妊婦さんなど)漢方だけで治療することは可能ですが、現実的ではありません。茨城県の保険診療では、漢方エキス剤の併用は2剤までしか認められず、投与量も制限されているため、重症の人の体質に合わせて増量したり多剤処方を組み合わせることが難しい状況だからです。

 漢方の治療には、症状を抑える標治と、原因となった体質を改善させる本治があり、標本同治を行う必要がある場合、原因体質は一つとは限らないので、漢方エキス剤で対処しようとすると3剤以上を混ぜて使うことがあるからです。

 本治と標治をバランスよく用いることができれば、軽症の花粉症なら、漢方と食養生だけで十分対処可能です。当院では、標治の部分を主として西洋医学で対処し、本治の部分に漢方を用いています。

 花粉症を的確に診療するために血液検査でIgEの高い即時型アレルギー(鼻水タイプ)の人と、好酸球の多い遅延型アレルギー(鼻閉タイプ)の人、両方の要素を併せ持つ人に分けて、抗アレルギー薬を選んで使っています。

 さらに五臓六腑と気血水のバランスという漢方診断を加えて、食事指導(医食同源)や漢方処方を加えて治療をしています。漢方を併用することで、例年より症状が軽くなったと実感された方が少なくないようで、1月に148名の花粉症の方々が、漢方併用を希望して来院しております。また、シーズンオフにはスギ花粉に対する免疫を作る減感作療法も実施しております。

 どのような体質が、花粉症を長引かせているのか、一度、診察させていただけないでしょうか。夜7時半まで診療していますので、気軽に、お立ち寄り下さい。