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けんご(院長)
キーマスター

 自閉スペクトラム症(ASD)のことを、以前は、広汎性発達障害と呼んでいましたので、このどちらかの診断名を告げられたのだと思います。
 当院のHPにも書きましたが、背景にセロトニン神経不全があることが、様々な研究から指摘されています。夜泣きや疳の虫も、セロトニン神経の発達途上で、機能不足から起きると思われます。
 一過性のセロトニン神経機能不全として有名なのが女性の月経前症候群(premenstrual syndrome PMS)であり、その治療に開発された漢方薬があります。この漢方薬で、小児の夜泣きや疳の虫に対しても、安全に治療ができることを江戸時代の日本人が発見して、小児の夜泣きに保険適応が通っています。
 この漢方薬は、小さな子ほど、ASDの様々な症状を改善できる可能性があり、私が、日本東洋医学会で発表してきたデータをまとめたものを、当院のHPにも載せておきました。https://www.tsuchiura-east-clinic.jp/3181.html
 飯田先生の御著書にある漢方薬は、芍薬と甘草を含む漢方薬を中心にして、交感神経の過緊張を緩和して、ASDの二次障害であるパニックや不安緊張を改善するのには良い処方ですが、セロトニン神経の機能不全に対しては不充分と思われます。
 病院の検査結果の書かれた紹介状をご持参頂ければ、状況に応じて、漢方薬を調整できますので、どうぞご来院ください。